面白い映画教えます

黒猫・白猫

真のアクション映画

素晴らし過ぎる。バカみたいに単純かついい加減な物語にこそ映画の魂が宿る、と言いたくなるような傑作。

そこに意味はあるのか? 意味などない。目の前には、一瞬たりとも止まっている時が無い人間や動物や乗り物があり、それらが生み出す営みがあるだけだ。そして営みの撮り方を知っているエミール・クストリッツァは心理なんか必要としない。奥深さも内面も、そんなもの全くいらない。必要なのは、ありとあらゆる動く者や物、そしてそれらの表情をくまなく撮ることだけ。それでいいのだ。

だから何の比喩もなく、この映画こそ真のアクション映画だ、と断言する。

真のアクション映画は、こんなにも人を開放的にするものなのだ。『黒猫・白猫』を見ると、精神的に煮詰まったり、参ったりするということが、貧乏くさく思えてくる。

(オイカワ)